自己流断線修理術

プラグ付近のケーブルに負荷がかかって断線…ということを経験された方も多いと思います。

そこで今回は私がよくやっている断線修理法を紹介したいと思います。

あくまでも応急処置に近いものだと思っていただければと思います。

 

必要なもの

uvレジン、uvライト

上記のものがなければグルーガンでも可。

透明の収縮チューブ4ミリ(レジンの硬化、確認のため)、黒の収縮チューブ5ミリ(好みの色にしてくださいね)

はんだとはんだごて

プラグは元々のものを流用するのでこれらの材料を持っていればかなり安くできます。

 

ステップ1

もともとついていたプラグを分解する

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樹脂でモールドされているものに限りますが、ニッパーでちょっとずつ樹脂を剥がしていけばうまく取り出せます。

間違ってプラグを切らないようにしましょう。

 

ステップ2

収縮チューブをケーブルに通してはんだ付け


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プラグの形状によっては後から収縮チューブを装着できなくなるので忘れないようにしましょう。

プラグの極性ははんだ付けする部分の右からL,R,GNDです。

この順番ではんだ付けすれば楽です。

 

ステップ3

透明の収縮チューブをプラグ部分にスライドして、uvレジンを流し込む(orグルーガンを流し込む)

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この後硬化させます。

ケーブルはできるだけ真ん中に来るようにすれば仕上がりが綺麗になります。

完全に硬化させてください。さもないとあとでプラグ周りがレジンでベトベトになりますよ…

 

硬化が終わったら、カバーとなる黒の収縮チューブをかぶせて収縮させます。

透明の収縮チューブより7〜10ミリほど長く切るのがポイントです。

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完成です。

 

是非皆さんも材料があったらやってみてください‼︎

それではまたお会いしましょう。

超お久しぶりです。

長らくお待たせしました。HMASSAです。

いろいろあって今年も昨年以上にやらなければならないことが増えましたが、一応生きてはいるとこをお知らせします。

長い間更新していないにもかかわらず、アクセスしてくださった方々には心より感謝いたします。

今も忙しいのですが、さらに忙しくなってしまう前に昨年作り上げたものの紹介できなかったカスタムiemやアンプ、自作ケーブル等についてちょこっと綴っていきたいと思いますので、暖かく見守っていてください!

2ドラユニバーサルイヤホン

https://hmassa.hatenablog.com/entry/2019/03/13/221611

この時に計画していた2ドラをユニバーサルで作ることにしました。

ベースのイヤホンは…

ZH-BX500(中身はknowles30262)

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(写真:zero audio HPより)

とknowles ed29689です。

 

30262がベントらしきものが空いているので、これをMID-LOWにもっていき、29689には22Ωの抵抗を挟んで低域カット&解像度アップを図りました。

音導管は1.5mmを採用しました。

これ以上太くすると、ステムに収まりきりません…

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(この時点でかなり音が良かった…)

 

シェルについて

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64audio U4 をセリアのシリコンの中に埋めて型を取り、そこから製作しました。

左右の形を同じにすることや、イヤーピースのことも考えて、ステムの太さが細くなってしまうことがカスタムと比べて難しいところです…

 

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蓋をして仕上げると…

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こうなりました。

 

2ドラですが音のつながりはかなり良く、さらに中域の解像感が高く、聴きやすい所謂かまぼこ型の音です。

モニター用に作ったので、思っていた通りの音が出て良かったです。

いつかこれでカスタムを作りたいところです。

 

先日のポタフェスでは、色々な方に聴いていただきました。

かなり好評だったのですが、intimeの渡部さんから、「低域と高域のレンジをもっと広げたらさらに良い」

といった感想をいただきました。

確かに高域の伸びがさらに伸びるとよりクリアに聞こえるはずです。

29689にコンデンサーを挟んでみるのもアリかもしれません。

 

これはこれでかなり良い出来なので、もし聴きたい方がおられましたら、お声かけください。

 

ところで、aliで注文したドライバーがまだ届かない…中国から出たのは確認できましたが、そこから先約10日間どこをさまよっているのかかなり気になります。

もう1つのパーツはすぐに着いたので、心配です。

 

 

次回作イメージそしてポタフェス

〜次回作編〜

次のカスタムで、ひと段落させます。

4BA

2high

2low

で組みます。

HighはED29689と2323を使用します。2323には20オームくらいの抵抗を挟んで高音を出やすくします。EDはセンタータップにつないだ上、1.5μfのコンデンサを挟みます。

低音はaliで購入したCI30120という謎のドライバーを使います。

どうやらCI22955のアップグレード版らしいですが、これを2つ直列につなぎ10オームの抵抗を挟んで音量を調節します。

 

ズバリ、fitear monetオマージュです。

(CIが届かない…首を長くして待っておきます。)

ダイナミックドライバー搭載機は時間があるときに細かいチューニングも含めて製作したいですね!

せっかくですので、intimeのドライバーを使ってみたいです!

 

〜ポタフェス編〜

先日、大阪のポタフェスに行きました。

自作カスタムや自作ケーブルを作られているたくさんの方々を始め、各企業の方々からたくさんのことを学びました。

 

intimeの渡部さん

低周波数の音と高周波数の音の聞こえ方の違い、不要な振動の除去法とそれによる副作用の解決法、穴の大きさによるチューニング等、かなり詳しく教えていただき、大変勉強になりました。

ASSYミーティングのお誘いを受けましたが、とりあえず大学に合格してから参加させていただきます!

 

 

自作カスタムの師匠のdomingoさん

実際にカスタムを見せていただきましたが、非常にクオリティが高く驚きました。

また、相談に乗ってくださったことやお話を伺えたことに感謝しています。

アイスもありがとうございました!

ひと段落ついたら、また色々作りましょう!

 

かりくすさん

情報収集力の高さに驚きました。

某イヤホンのドライバーの正体やネットワーク等素人の私ではなかなか手に入らない情報を提供くださり、ありがとうございました。

いつかは製品に限りなく近い音をならせるようなイヤホンを作りますので、楽しみにしていてください!

 

他にもたくさんの方々にお世話になりました。

いつかまたポタフェスには参加しますので、その際はよろしくお願いします。

 

次回のブログはポタフェスで色々な方に試聴していただいた2ドラユニバーサルについてです。

それではまたお会いしましょう。

とりあえず現時点の持ち物

最近忙しすぎてブログがなかなか更新できませんでした。

とりあえず現時点の持ち物を紹介します。

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左上から

ortofon e-q5 mmcx

klipsch x10

final heaven ii 

dp-x1

AK300

2段目

satorex tubomi 

xba-h3カスタム

microsonic EPIC UNIVERSAL-JC

ortofon e-q7

3段目

自作ユニバーサル(2ドラ)

final E1000

intime ソラlight(2.5mm バランス改造)

64audio U4

 

出張中

RHA MA750

zero audio ホワイトテノーレ

 

以上です。

「このイヤホンについて書いて欲しい」

というのがあれば、コメント欄によろしくお願いします。

 

XBA-H3リシェル!

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少し前に購入したXBA-H3。

ソニーのハイブリッドの原点とも言える有名なイヤホンです。

こちらは塗装が剥がれていたので安く購入できました。

 

しばらく使用していると、いくつかの問題点が見つかりました。

1つ目は装着感の悪さ

10proを凌ぐほどの分厚く長い筐体ですので、耳から落ちそうになります。

16ミリドライバーが大きすぎます。

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baも横並び…サイズはRABとEDの中間くらいです。

 

2つ目は遮音性の低さです。

ダイナミックの音抜き穴と筐体を耳奥に突っ込めないことにより、遮音性は低めです。

 

この2つの問題点を解決するためには、やはりリシェルしかないでしょう。

 

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いつも通りゼラチンでメス型を取り、薄めのシェルを作りました。

我ながらかなり良い出来だと思います。

 

ドライバーの取り出し

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なかなか丁寧にパーツが組み合わさっており、接着剤も少なく、綺麗に分解できました。

ここから先は丁寧にニッパーで取り外しました。

そして各ドライバーに音導管をつけると…

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このようになりました。

ダイナミックが2.5ミリ、baが1.5ミリです。

ダイナミックドライバーが大きい代わりに音の出口が端にあるので、シェルへの収まりは良かったです。

 

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今回はせっかく大きいドライバーを使っているので、それを誇張するためにもクリアシェルでいきます。

この段階では、まだフェイスプレートをつけただけです。

 

ここから磨いてシェルとフェイスプレートの境界を滑らかにして、全体的にやすりがけした後にコーティングを行いました。

 

そして完成したのが…

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こちらになります。

カナルの大部分をレジンで埋めたのでかなりの遮音性があります。

シェル内容積もそこそこ大きいのでベントは設けませんでした。

肝心の音はもともとのH3からダイナミックドライバーの要素を引き出した感じです。

やはりダイナミックドライバーに太めの音導管をつけたことが今回の結果につながったのだと思います。

高音も若干伸びるようになり、大変満足しています。

 

次回からはまたジャンク修理日記を続けてまいりますので、よろしくお願いします。

ジャンク修理日記1 e-q7

お久しぶりです。今回からは今まで溜め込んでいたジャンクの修理を記事にしたいと思います!

今回は…

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ortofon e-q7です。

これはプラグ部分で断線していました。

作業中の写真はありませんが、導線が3本入っていたので、おそらく途中でGNDが1つにまとまっているのでしょう。

また、前回のe-q5の時もそうでしたが、ortofon のケーブルは真ん中にL、Rがそれぞれ1本、GND線がその周りにあるという、同軸ケーブルのような構造をしていました。

おそらくノイズ対策でしょう。

また、ケーブル被膜が薄く導線1本1本も細いので被膜を外すときは注意してください。

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半田付けのあと、今回はレジンで絶縁した後、収縮チューブで固定しました。

これの方がトラブルが少ないと思いますので、おすすめです。

 

さて、レビューに移ります。

e-q5を持っているので、主にそれとの比較もしていきたいと思います。

まずはイヤーピースですが、ふにゃふにゃで少し使いづらいです。

Sonyやfinalのイヤーピースが使えますので、今回はfinal Eタイプを使いました。

ケーブルは途中までは布巻きで、取り回しもいいです。

e-q5のときはケーブルが硬化していたので、今後が少し心配です。

 

音に関しては、1BAらしからぬ音場の広さと表現力の高さがポイントです。

ピアノ曲やジャズ、オーケストラなどがぴったりだと思います。

全体的な傾向はe-q5と似ていますが、解像度の高さは一枚上手です。

また、長時間聴いていても聴き疲れしにくいのもいいですね。

 

最後に1つ、

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このイヤホンの弱点は、ケーブルの付け根だと思います。

強度が低そうなのと、被膜が薄いので断線りすくがかなりありそうです。

そこで、目立たないくらいの量のレジンで保護しました。

これで多少ハードに使っても大丈夫でしょう。

 

 

次回はXBA-H3リシェル

お楽しみに